未経験でも社内で頼りにされるエンジニアとはどんな人物?

トンガルマンのエンジニアチームは、プロジェクトだけでなく社内のお困りごとやトラブルも解決してくれるため、色々な部署から頼りにされています。よく耳にする「社内の業務効率化」も進めてくれているようで、メンバーが少ない部署である総務ではとても助かっているとの事です。
どういった問題があるとき、どのような方法で効果的な業務の効率化を図っているのでしょうか。忙しい中でも迅速に対応してくれるその心についても伺ってきました。

目次

  1. 自分なりの実装方法を楽しむ
  2. メンバーの手間を増やさず、馴染みやすいことが大事
  3. 新しく作ってみるのが好きなエンジニアが多い

自分なりの実装方法を楽しむ

まずは、総務の植田さんに、どのような業務を効率化できたか聞いてみました。植田さんは1人で無数の業務を行っているとても優秀なメンバーです。
トンガルマン総務vs営業の日常記事もあります。

――社内で頼りにしているメンバーのエピソードはありますか?

植田さん:総務プロジェクトでフリーアドレスや出社アナウンスなど自動的にできるようにならないか考えていたとき、エンジニアのカズさんに相談したら嫌な顔せず引き受けてくださったのが印象に残っています!

エンジニアのカズさんとは、スプレッドシートの腕に誰よりも自信がある、筋トレオタクのエンジニアメンバーです。少しキャラは変わっていますが、社内の業務を自動化する仕組みを進んで作ってくれるホスピタリティあふれる人です。
※カズさんは面倒な入力作業を自動で片付ける記事にも登場します。

今回は総務の業務効率化のためにどのような工夫をしてくれたのか、実際にカズさんにも聞いてみました。

――総務の業務自動化など、他のメンバーからのヘルプ対応で意識してることはありますか?

カズさん:その時々でお困りごとを聞いて、できることをやっているだけなので、普段からなにか意識してるわけでないんですよね。でも、すでにあるサービスやベストプラクティスを探すよりも先に、自分だったらどうするかを考えるようにしています。その方が楽しくて、非効率的なんですけど、クセでついやっちゃいます。

例えば、Slackで総務から繰り返し同じようなリマインドがされているのに気づいた時は「スクリプトで自動化できないか」という風に一度考えてみます。
ただ定期的に、決まりきったリマインドをするだけでいいものなら、自動で投稿するロジック自体は簡単です。でも人があえてやることに意味がある場合があると考えています。

直接メッセージが届くと、自然と「返事しなきゃ」という気持ちにさせられるけれど、自動送信のテキストだとそうはなりにくいと思います。

時期やタイミングによって対応に例外があるようなリマインドの場合は、定型文の通知のせいで間違いにつながる可能性もあります。こういう場合は、考えられるパターンを洗い出して分岐を実装して全自動化できないかとか、完全な自動化ではなく作業をサポートする仕組みを一部作れないかなども考えます。

――単純に、面倒な業務をすべて自動で行えばいいというわけではないのですね。

メンバーの手間を増やさず、馴染みやすいことが大事

カズさんが業務の効率化のために、実際にどのような工夫をしてくれたのか見ていきたいと思います。

◇大阪オフィス出社メンバーの座席を自動で配置

大阪本社ではオフィスの座席を固定化せず、フリーアドレスにしています。他部署や色んなメンバーとの交流を図るため、出社メンバーの座席を毎日ランダムで決めます。
毎日、各メンバーの座席を総務の植田さんが決めてくれます。この手間を減らすため、カズさんが自動で出社メンバーの座席を振り分けるシステムを作ってくれました。

①出勤状況入力シートに入力されていないメンバーへSlackで通知がいくように設定

まず、座席の割り当てに必要な「誰が出社するかの情報を効率的に集計」出来るようにしました。コロナ渦により不定期に出社/リモートをするメンバーが増え、次の日に誰が出社をするのかを把握する必要がありました。

トンガルマンでは、各月のオフィスへの出社予定をスプレッドシートに各自入力し、総務で管理しています。

出勤、リモート、直行直帰などをプルダウン式で選択、入力する

この表は、勤怠管理などと連携して総務で管理しています。この表とSlackを連動させて、翌出勤日が入力されていないメンバーに自動で通知がいくように設定しました。入力漏れメンバーの取得およびSlackでの通知は午前、午後と1日2回行われ、メンバーが総務のアナウンスがなくとも入力してくれるように促してくれます。

Slackの通知。1日2回の通知により、入力漏れメンバーが減少

②翌日に出勤するメンバーに、座席の番号を自動で付与

次の日の出勤状況を入力したメンバーに、当時の朝、座席の番号が自動で付与されます。

出社メンバーの座席番号が、当日の朝にSlackで通知される

――この通知システムを導入するポイントは何でしょうか?

カズさん:新しいものを導入するときに、それが「役に立たない」とか「意味がない」のはまだマシなんですが、むしろ「邪魔になる」とか「面倒が増えた」となってしまうのは一番避けたいです。
例えばこの、出社メンバーの座席をランダムで決めるくじびきシステムでは、その日出社しているメンバーのリストを取得するのに、既存の出勤予定表のデータを利用する仕組みにしました。

実は開発前のアイデアでは、出社したメンバーが自らくじびきをする為にQRコードを読み取るとか、なにかアクションを求めるアイデアも出ていたんです。使い方も発想自体もシンプルでわかりやすいのですが、上記のような理由もあり、ボツになりました。

◇無骨で報告のみになりがちな日報をアレンジ

トンガルマンには、その日の業務報告を、趣味や近日起きた出来事とあわせて自由に書ける日報システムがあります。他のメンバーの出来事に「イイね!」や「どんまい」ができたり、コメントをして交流することもできるこちらの日報なのですが、コメントの投稿やチェックがしづらいとの声があがっていました。

現在の日報。長年使用しているが、作り変える機会がなかった。

自由に書ける日報なのに、楽しく書きたい、読みたいと思える要素が課題となっていた。

なかなか社内のものを作り変える機会はなかったのかもしれません。
とはいえ、自由に書いたりコミュニケーションの活性化が目的の一つでもあったので、せっかくなら楽しく書きたい、読みたいと思える要素が欲しいところ。

たとえ業務がどんなに忙しくとも、気になってるものは頭から離れないタイプであろうカズさんは、ここでも活躍してくれました。長年使用し、メンバーから馴染みがある仕様のこの日報を楽しそうなものに出来ないかと考えてくれていました。

――この日報を作り変えようとした経緯は何ですか?

カズさん:今の日報は随分前に導入された当初のまま、長くアップデートされていないそうです。「業務内容の記録」や「共有事項が投稿できる」という日報としての要件は満たしているんですが、本当にそれだけの役割しか果たしていないという感じでした。

コメントやいいねなどのコミュニケーション機能は他のメッセージツールとはまた違った活用ができそうなのですが、実際にはそれほど活発に利用されていませんでした。これではとても勿体無いと思いました。
このコミュニケーション機能が浸透していない理由のひとつは、いかにも業務用っぽいデザインだと思います。コミュニケーションの場というより、業務としての「記録」をする場所という印象がとても強いんだと思います。

また、レスポンシブ対応しておらずモバイルでの使い勝手が悪かったので、移動中などにコメントを見るのも快適じゃありませんでした。これもメンバー間の気軽な交流を妨げていたと思います。

――スマホからもコメントや交流が出来るのは嬉しいですね。カズさんが作り変えてくれた日報はこちらです。

新しい日報のイメージ1 機能はあえて変えていない。

新しい日報のイメージ2 カラフルで楽しそうな雰囲気。

カズさん:とにかくこの業務用っぽい雰囲気を刷新することを意識して作り替えました。
ちなみに、印象は大きく変わったと思いますが、基本的な機能の部分はほとんど変わっていません。メンバー全員が毎日使う物なので、メンバーや管理者にとって学習コストがかかるようなものは受けいれられないと思い、そこは気をつけました。

デザイン面ではマテリアルデザインをベースに、丸みのあるフォントやアイコンと柔らかいカラーを使い、明るく可愛らしい雰囲気を出すように心がけました。
「日報」という単語は「ダイアリー」に置き換えました。他にも「記録」は「キロク」という風に、全体的にカタカナ表記を多く取り入れています。「業務用ツールでは本来こういう言葉遣いや表記はしない」というところを、積極的に狙いました。
ここが気軽な交流ができる場だと感じられるよう、イメージを塗り替えたかったんです。

テーマ色やフォントを選択できて、遊び心も取り入れている。

――ポップでかわいい雰囲気に一変しましたね!これはちょっとやってみたくなります。

新しく作ってみるのが好きなエンジニアが多い

――日々の業務に追われる中で、わざわざ作り変えようと行動に移したのは、特別な理由があったんですか?こういったシステムを作りたかったとか。

カズさん:あ、それはあります。丁度Flutterの勉強をしていて、これを使ってなにか作ってみたかったんです。個人的には、座学的な勉強や動画レクチャーなどをこなすより、もっと具体的でわかりやすい「目の前の課題」に自分で考えて取り組んでいる時の方が、楽しみながらより多くのことを吸収できるように感じています。
この辺りは個人差があると思いますが、僕の場合はそう感じる時が多いです。

――そもそも、調べたら方法が溺れるほど出てくるこの時代に、あえて自分のやり方でやってみたいと思うのは理由があるんですか?トライすることが好き?

そもそもトンガルマンのエンジニアには、自分で勉強してなにかモノをつくるのが好きな人が多い気がします。
業務とは関係のないところで新しいツールや言語に挑戦して、ミーティングでその成果物を見せ合うなどの取り組みもチームでやっています。
それがプロジェクトに活かされることもあれば形にならない場合もあります。それでも、チームとして挑戦を応援してくれるというムードを感じられるんですね。「できなくてもいいからやってもいいよ」って。
だから思い切って新しいことにトライすることができるんだと思います。

――多彩な技術を扱うエンジニアさんがどう経験を積んでるのか、気になっていました。新しく作ってみるのが好きなメンバーが多いから、トンガルマンは新しい技術をどんどん取り入れることができるんですね。

◇トンガルマンは、新しいクリエイティブにチャレンジしたい人を募集しています。
トンガルマン採用ページ
はこちら