幾多のテクノロジーを掛け合わせた型破りのデザインで、ワクワクを湧き上がらせる

あらゆるテクノロジーとクリエイティブ力をもって、インタラクティブな制作を行うトンガルマン。
今回は、トンガルマンのデザインの持ち味について綴っていきます。メンバーごとの特性を活かしたデザインによって、テクノロジーはどう昇華され、どのようなクリエイティブを目指しているのか。そしてトンガッたデザインで見た人や体験した人にどう感じてもらいたいと考えているのかをお伝えできればと思います。

目次

  1. 個性を殺さず、特性を生かす
  2. 一風変わった設計は「何だ?」と心惹かれる
  3. チームで総力をあげてプロジェクトに臨む
  4. 「面白がる」カルチャーは、想定外のデザインを生む

個性を殺さず、特性を生かす

様々なテクノロジーを取り扱うトンガルマンのコンテンツには、多彩な表現をするデザイナーは無くてはならない存在です。
トンガルマンのデザイナーはUIなどのインターフェイスの設計だけでなくモーションデザインや、ときには筐体や紙媒体など多種多様なものをデザインします。手広く扱う分、柔軟性が問われることもあります。

トンガルマンのデザインチームは、デザイン全体に関わる要素であるロジカルに考える力や熱意、目標やビジョンが明確にあるかを大事にしています。異なる業界の知見や、異なるアウトプットをするデザイン経験を、そこから新しく学び挑戦することで生かし、新しいアウトプットにリンクさせることができます。チームメンバーは十人十色の経験や個性やビジョンを持っており、そこをいかに伸ばし各々が前進する可能性を与える場がチームであると私たちは考えています。
メンバーが増え続けている中で、それぞれの個性をいかに殺さず、特性がより活きる形でプロジェクトへのアサインをすることが出来るかは、デザインチームが常に意識しているポイントです。

また、トンガルマンのデザインチームでは、得意分野をさらに伸ばすためにもトータルの技術レベルを底上げしていくことが、様々なアウトプットをするために重要であると考えています。特に、ロジカルな考えやデザインの言語化などのソフトスキルは、チームでデザインを考えていくトンガルマンにとって必須な土台となります。

元々あるデザインをリデザインしたり、頭の中の情報を整理するために資料に一度落とし込んで理論立ててから言語化して発表するなど、このソフトスキルを磨くための社内の取り組みもあります。資料にいったん落としこむだけで、普通に説明するより考えを定着させることができますし、次の発想へも繋がりやすくなります。クライアントの意向を正確にくみ取るためにも必要な要素であると考えていますので、簡易でもいいからそれを続けることはメンバー各々が意識しています。

一風変わった設計は「何だ?」と心惹かれる

トンガルマンのデザインチームは、エンジニアチームが扱ってきた数々のテクノロジーの知見を活かし、幅広いアウトプットをしていきます。「このデバイスやこの種類のテクノロジーにはこういったデザインがより良いのではないか?」と、社内で異なる技術プロジェクトを経験したメンバーと協力し、特異的な表現に落とし込むことができる点が、トンガルマンのデザインの一番の特徴です。テクノロジーに応じた発想の幅の広さは、デザインにも共通しているのです。

トンガルマンは映像表現、機材連携と構成、体験のデザインを一貫して創り上げていきます。世の中にはインタラクティブな体験型コンテンツが増え、アニメーション制作は映像専門の会社に、イベント関係は機材専門の会社にと別々に依頼するケースが多い中で、私たちは機材のセッティングや見え感を丸ごと考慮して映像を制作したり、デザインに落とし込んでいきます。

体験型コンテンツやイベントも手掛けており、この辺りにプロジェクタを設置すればユーザーはこう感じてくれるだろうなどのUXもクライアントと共に考えていきます。アプリやwebコンテンツで、スマホを持ちながらユーザーが体験した時に、ここにボタンを設置したらより触りやすいなどの細かい配慮もUXになります。

「HAPPY FLOWER DERBY by JRA」のプロジェクトでは、熱センサーと音のセンサーを導入した体験型コンテンツを制作しました。馬蹄のマークの上に立つと、上部に設置した熱センサー反応し、正面のプロジェクタを舞っている花びらが馬をかたどり動くアニメーションの演出に切り替わります。また、その場で拍手をすると音のセンサーが反応し、小さな馬と花が出現します。

どうしたら体験した人が「おぉ!」と心が動くコンテンツになるか、どうしたら写真を撮ってシェアしたくなるかを考え、注力しました。

馬蹄マークの上に立つと熱センサーが反応し、花びらが馬の形になる。
その場で拍手をすると、音センサーが反応、花と小さい馬が出現する仕組みとなっている。

花びらが馬の形になる様子

熱センサーと音センサー

世の中にあまり見たことがない、「予想外」なものが人々を惹きつけることもあります。
枚方市の「冬の七夕フェスト」プロジェクトでは、体験型のライトアップの設計を行いました。14台のライトを橋の欄干に設置し、ライトアップ、ボタンを押すとライティングの色が変わる、レーザーがアニメーションする演出を手がけました。

この川は枚方市の大切な地域資源でありながら、住宅地の中に小さく橋が架かっている川で、人が元から集まりやすいところではありませんでした。そのため、14台のライトを設置した大掛かりなライトアップを突然行うことで、子どもたちや枚方市の人々の興味を引くことに成功しました。そういった一風変わったものが興味をそそる、ワクワクさせるものであると私たちは思っています。

川のライトアップの様子

川を照らすライト

体験フローの設計は、クライアントの枚方市と一緒に決めていきました。

観に来た人が体験を通じてどういう気持ちになってほしいかを議論しつつ、体験の設計をクライアントにも楽しんでもらうことを大切にしました。

どこに人が一番集まりどう流れていくかを踏まえて、限られた予算の中で一番目に留まりやすい配置はどのように設計するべきか、ライトの切り替わりの位置や音の種類をどうすれば印象にのこる演出にすることが出来るかなど、地域資源を知ってもらうためにはどのような設計にするかを特に注力しました。

また、本プロジェクトではチラシのデザインも行いました。市役所の方に作成していただいた文書のチラシが元としてありましたが、イベントの顔とも言えるほどチラシのデザインは大切であるため急遽デザインをさせていただきました。

「冬の七夕フェスト」のチラシ

最初はチラシを使用する予定がなかったためか、イベントのイメージを再現したようなチラシのデザインに、クライアントから高い評価をいただくことができました。同時に、「冬の七夕フェスト」のwebサイトでもpdfでチラシを見ることができるようにしていたため、集客効果としても貢献することができました。

地方のイベントをおしゃれなイメージにつなげるという、ブランディングとして大きなアプローチになりました。

チームで総力をあげてプロジェクトに臨む

トンガルマンでは常々、新しい領域の分野や技術を扱います。認識の齟齬を避けるために、部署を越えたディスカッションは不可欠です。世の中にあまり認知されていない領域のプロジェクトでも、まずはどうすれば実現することができるかを協議し、チームで挑戦していきます。ブレストを行いながら皆で考える場面も多く、デザイナーやエンジニアそれぞれが、何かしらのチャレンジを担当していきます。

様々な技術や専門分野に関わる私たちですが、発想の幅をより広げるためには、デザイナーチームとエンジニアチームの結束力をさらに強化することが鍵になると考えています。費用と制作期間でどこまで実装することが出来るかの連携は、制作の質を上げるための肝となります。

ライトニングトークを取り入れた社内勉強会は、エンジニアチームとのディスカッションを活発化させることが目的です。ディスカッションが増えることで、「こういう実装が可能かどうか」、「デザインをこのように考えているけれど、こういう動きは出来るか」などのやりとりを、ディレクターを通さずに誘起的にできるようになります。工程の早い段階で、エンジニアもイメージを描けることでデザイナーとの共通の認識が増え、更なるアウトプットの可能性を臨むことができます。

「面白がる」カルチャーは、想定外のデザインを生む

トンガルマンには「ええやんええやん」と面白がるカルチャーがあります。この「面白い」は、「予想外」「まだ世に出回っていない」という意味で、チャレンジし続けることでもあります。私たちは、提案のフェーズのみならず、デザイン面でも新しい発見をしてもらえるよう共創し、一緒に考え作り上げていきます。面白いデザインを作ろうとするこの心意気は、幅広いテクノロジーを取り入れながらも、クライアントの想定を上回るデザイン発想をも生み出すことが期待できます。

スケジュールがタイトであったり実現が難しい条件はもちろんありますし、そういったとき人はどうしても弱気になりがちです。ただ、どこかで「面白がる」という気持ちがあると、前向きにプロジェクトを自分事化しやすくなり、もうちょっとこう工夫したいという欲に繋がるのです。この欲によって、世に出ていない、他社がまだ出していない+αのアウトプット要素を生みだすことができます。

面白がるというのは、場合によっては間抜けさをあえて出すこともあります。この間抜けさや柔軟性があるデザインはトンガルマンらしい要素であるともいえます。

「トンガルマンさんならではの」とクライアントからご要望をいただくことがありますが、幅広いテクノロジーを扱い柔軟なデザインで落とし込むことで、クライアントの本当に求めるものが「最終的にクオリティをあげてくれるもの」として実現していきます。このクオリティの高さとは、見た目の良さはもちろん、見えない部分やシンプルに見えるけど考えられている体験の設計にもいえます。

社長の水野が掲げる「共創を楽しむ」という言葉にあるように、新しい物をつくるためにコラボレーションは必要な要素です。このコラボレーションとは、クライアントとトンガルマン、デザイナーチームと他部署、新人メンバーとベテランメンバーなどあらゆる場面において出現します。クライアントやユーザーのためであれば、「まずはやってみよう」と寄り添って作っていく姿勢は、デザイナーチームはもちろんですが、トンガルマンのすべてのメンバーが大切にしているスタンスです。

トンガルマンは新しい技術領域を取り入れてみたい、デザイン面でも新しい発想が欲しいなど悩みを抱える企業様へ、アイデアの助け舟としてお役に立ちたいと思っています。お気軽にご相談に来てみてください。
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